『シリコン入りシャンプーは毛穴が詰まるから、頭皮にはノンシリコンシャンプーが良い』
こんなシャンプーにまつわる噂をよく聞く時代がありました。

しかし実際シリコン入りシャンプーが頭皮に良いものなのか、悪いものなのかは実際に長期間使っていてもわからないと思います。

ただ本当にシリコン入りシャンプーは頭皮に影響が無いのどうかは知っておきたい方も多いと思います。
この記事では、毛髪診断士の私が毛髪科学協会から仕入れた情報や、参考書などから収集した情報から、シリコンが髪の毛に与える影響についてお話します
- シリコンが髪にもたらす効果とは!?
- シリコンは頭皮に良くないは間違い!?シリコンの悪影響の噂を解説
- シリコンはメリットだけじゃない!まれに頭皮の刺激になることもある
シリコンが髪の毛にもたらす良い効果とは?
近年ではノンシリコンシャンプーが頭皮に良いと言われていたこともあり、店頭でもノンシリコンをうたうシャンプーをたくさん見かけるようになりました。
シリコンという成分は酸素やケイ素から生成された肌触りが滑らかな化合物。
ヘアケア商品としては美髪を作る成分として多くのシャンプーやトリートメントで使われていて、髪の毛のことだけを考えるとシリコンはヘアケア商品には必要な成分なんです。

ここからはシリコンの効果について少し詳しくお話します。
シリコンシャンプーはまとまりのあるツヤ髪に仕上げてくれる
シリコン(正式名称:シリコーン)がシャンプーに配合され始めたのは2000年頃。
当初のシャンプーにシリコンを配合させた目的は『すすぎ時の髪のもつれ防止』ということで少しずつシリコンシャンプーは定着していきました。
肌ざわりが滑らかなシリコンは髪の毛表面のキューティクルにくっついてまんべんなく付着するので、シリコンシャンプーを使うとすすぎ時に髪がもつれるこは少なくなりました。
しかし今ではシリコンシャンプーの一番大きな目的は、洗い上がりの髪の毛に美しさと滑らかさを与えることにあります。

シリコン入りシャンプーの使用後の洗い上がりは、肌触りがよく指通りも滑らかで、摩擦(指やクシ、髪同士等)を抑える効果や静電気を防止する効果もあります。
パサつきや枝毛などのダメージが強い髪の毛の方は、シリコンが入ったシャンプーがおすすめです。
ただしシャンプーに含まれるシリコン少量で髪に残る量も少量。
ダメージケアやツヤ髪にしたいのなら、よりシリコンを多く含むトリートメントを使用する方が良いです。

シリコンコーティングでドライヤーやアイロンの熱から守る
シリコンは髪に吸着しやすく、シャンプー後にも髪の毛に付着して残ります。
髪に付着したシリコン成分は、ドライヤーやアイロンの熱が直接髪に伝わる前に、一旦熱を吸収する緩衝材の様な役割があり、髪の毛を熱から守る働きがあります。
しかし100%熱から守るということではなく、飽くまでもダメージを和らげるもの。

髪の毛はなるべく熱を与え過ぎないようにしましょう。
実際に気を付けたい『熱』の対策をご紹介します。
気を付けたい『熱』の対策
- ドライヤーは髪から15~20cm離してヘアドライをする
- ヘアアイロンは140℃以下で施術する
- 髪が濡れた状態でヘアアイロンをしない
- サウナはできるだけ入らない
ポイントとしては、『極端な高温は髪の毛に良くない』、『髪に水分を含んだ状態はダメージを受けやすい』ということ。
サイナについてはそこまで高温じゃないのでは!?と思われがちですが、サウナの室内の平均温度は90℃前後と言われています。

『シリコン入りシャンプーは頭皮に良くない!』は嘘!悪影響の噂を解説
数年前まで『シリコン入りシャンプーが頭皮に良くない!』と言われていましたが、近年ではシリコン入りシャンプーが頭皮に悪いというのは嘘!という噂を聞くようになりました。
これはシャンプーメーカーが『シリコンが頭皮に良くないという噂は間違っている!』という宣伝を始めたことが噂が拡散されている理由だと思います。
またスマホが日本に定着して様々な情報が検索されるようになったことも関係していると思います。

『シリコン入りシャンプーは頭皮に良くない』という噂は間違いです。しかし…
一昔前に良く言われていた『シリコンは頭皮に良くない』という噂は誤解です。
シャンプーの主成分は界面活性剤で、シリコンの量はあくまでも多くない上に粒子がとても小さいので、シャンプーのシリコンが頭皮を詰まらせるほど過剰に残ることはありません。
また主成分の界面活性剤によって、多くのシリコンは洗髪で流れることもあり、シリコンは頭皮には悪いとは言えないことがわかります。
しかし、トリートメント剤にはかなり多くのシリコンが含まれているので、頭皮に良くないというのは間違いではないです。
さらにトリートメントはシャンプー剤と違い洗浄成分の界面活性剤も少なく、シリコンが流れにくいので頭皮にはかなり残りやすく毛穴も詰まってしまいます。

シリコンによる毛穴のつまりは、頭皮ケアとしては問題ないと言われています。
しかし髪の毛が毛穴から出る力はとても微弱です。
新しい髪の毛の発毛に負担をかけてしまうので、あまり頭皮にシリコンが残るのは良くないと言えます。

『シリコンは髪の毛への成分浸透を妨げる』は間違い
前項でも取り上げた通り、シャンプー剤のシリコン粒子はとても小さくで量が少ないので、髪にべったり付着することはありません。
なのでシリコンが髪についていても成分浸透にはほとんど影響はなく、シャンプーに含まれる髪の修復成分や、ヘアカラー剤・パーマ剤も問題なく髪に浸透します。

ただし髪への付着物がある状態なので、シリコンが全く付着していない状態と比べると、やはり浸透力は少しだけ劣るでしょう。

シリコンはメリットだけじゃない!稀に刺激になるシリコンもある
シリコンは髪の毛や頭皮に悪影響はない!とうお話をしてきましたが、100%完全に影響がないわけではありません。
こんなケースでは影響が出る可能性もあるので注意が必要です。
シリコンが髪や頭皮に影響があるケース
- カチオン化されたシリコンが配合された商品を使っている
- 大量に髪や頭皮にシリコンが残ってしまっている

一言でシリコンと言っても、成分の種類は大きく分けて4種類あります。
4種類のシリコンは以下表に記載します。
成分 | 表示成分 | 詳細 |
シリコン | ジメチコン | 一般的なシリコン’ジメチコン)。 摩擦を抑える、ツヤ出し、重みを出す効果がある。 |
カチオン化シリコン | アモジメチコン | ジメチコンよりも吸着力が強く長時間ヘアケア効果を持続する。 多少の毒性があるが多量に使わなければ問題なし。 |
水溶性シリコン | ジメチコンコポリオール | ジメチコンと界面活性剤をくっつけたものなので水で洗い流される。 持続力が弱くシャンプー時のきしみや、ヘアドライ時のパサつきを抑えるために配合される。 |
環状シリコン | シクロメチコン | ジメチコンより揮発性が高く持続力が弱い。 仕上がりはジメチコンより軽やか。 |
カチオン化シリコンもその複数あるシリコンの種類の一つで、シャンプーの成分に『アモジメチコン』と書かれている成分がカチオン化されたシリコンです。
通常のシリコン成分をカチオン化することで、ダメージヘアにさらに吸着しやすくなり、美髪効果がより高くなります。

ダメージヘアを美髪にする効果があると言えるシリコンですが、アモジメチコンは『化粧品毒性判定事典』には少しの毒性があるという判定がされています。
ただしシャンプーに使われる分には毒性を受けるほどの量が頭皮に残ることはないので問題ないと言われています。。
トリートメントやコンディショナーにアモジメチコンが使用されている場合は、しっかりとすすぎをして余分なシリコンは洗い流すようにしましょう。
まとめ
今回はシリコンが髪の毛にもたらすメリットやデメリット等についてお話しました。
今はシャンプーに含まれるシリコンは頭皮に悪影響はないと言われていますが、頭皮への影響がゼロではないと言えます。
シリコンは髪の毛にとってはとても有効な成分ですが、頭皮ケアを最優先で、髪の毛のケアは特に必要なければシリコン入りシャンプーを選ぶ理由はありません。

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