タモリさんや福山雅治さん、YOUさんやミランダカーさんが取り入れていることで話題になった『湯シャン』。

しかし芸能人が取り入れているからと言って、それが本当に効果があるかどうかはわからないこともあります。
実際に『湯シャン』をインターネットで調べてみると、効果があるとか、効果が無いとか、逆効果とか様々な見解の記事があります。
この記事では、毛髪診断士の私の知識と、専門書やインターネットで調べた内容を取りまとめた情報を発信します。
現在湯シャンを取り入れようとしている方、すでに湯シャンを実践している方、良いシャンプーに出会えていない方の参考になれば幸いです。
- なぜ湯シャンが頭皮や髪に良いと言われているの?
- 湯シャンが向いている人はどんな人?
- 湯シャンをオススメできない人はどんな人?
- 湯シャンをする上での注意点
なぜ湯シャンが頭皮や髪に良いと言われているの!?
湯シャンが頭皮・髪の毛に良いと言われている理由にはいくつがあります。

湯シャンはシャンプーを使わないので頭皮への刺激が無い
湯シャンの大きなメリットの1つは、『シャンプー剤を使用しないので頭皮への刺激が無い』ということです。
通常はシャンプー剤で頭皮と髪を洗浄しますが、シャンプー剤は頭皮や髪への刺激が強いので、本来はシャンプーはあまり頭皮に良いとは言えないものです。
シャンプー剤にも皮膚や髪への刺激が強くて洗浄力が強いもの、刺激が弱くて洗浄力が控えめなものなど様々な種類があります。
特に刺激が強いシャンプーは、敏感肌の方は頭皮を傷めてしまうこともあり、洗い残しがあった場合はかぶれの原因にもなります。

皮脂を落とし過ぎることがない(頭皮バリアを持続する)
頭皮の皮脂は洗い流し過ぎると、頭皮のバリア機能が一度リセットされてしまうことが良くないという意見があります。
頭皮は外気や紫外線の刺激から守る『皮表膜』というバリアを持っています。
この頭皮バリアを作る原料となるのか皮脂なので、シャンプー剤を使って皮脂を綺麗に洗い流してしまうと、頭皮バリア機能が一時的になくなります。
次の頭皮バリア機能を作るまでは頭皮にダメージを受けやすい状況になっています。

頭皮の皮脂分泌量が安定する
頭皮の皮脂はべたつきの原因になるので一見厄介者のように思われがちですが、頭皮バリアを作る原料で体には必要なもの。
皮脂を洗い流し過ぎると体は必要なものが除外されたと認識して、皮脂をすぐに多くの皮脂を分泌しようとします。

湯シャンでは皮脂が完全に洗い流されることはないので、皮脂の過剰分泌される可能性も少なくなり、頭皮環境の改善に繋がります。
湯シャンのデメリット
湯シャンのメリットだけを見ると魅力的に見えるかもしれませんが、シャンプーを使用しない湯シャンはデメリットもたくさんあります。

ここからは湯シャンのデメリットをご紹介します。
頭皮や髪の皮脂がたくさん残ってしまう
湯シャンは皮脂を洗い流し過ぎることはないとお話しましたが、間違いではないのですがどちらかというと皮脂はたくさん残ってしまう傾向と言えます。
湯シャンで洗い流せる皮脂は7割程で、頭皮や髪には3割ほどの皮脂が残ってしまいます。
皮脂は頭皮に必要なものですが、常時頭皮に皮脂が残り続けていると皮脂の酸化や、頭皮の常在菌のリセットができずにかぶれ・炎症を引き起こすことがあります。

髪に付着したフケや小さな汚れが取れにくい
湯シャンは脂汚れをある程度流すことができますが、髪に付着したフケや小さな汚れは取れにくいことがわかっています。
シャンプーが泡立つ理由の1つに、髪に付着した汚れやゴミを浮かせて洗い流す効果があります。
湯シャンでは泡立ちがゼロなので、髪に引っかかっフケや汚れが落ちにくいというわけです。
フケが十分に洗い流せずに溜まってしまうと、見た目にもわかるようになってしまい、不潔感が出てしまいます。

髪に含まれた脂分はなかなか洗い流せずべたつくことがある
湯シャンは皮膚の皮脂をある程度流れてくれますが、髪の毛に含まれた皮脂は残りガチになってしまいます。
乾燥肌ではない一般的な皮脂量の方や脂性肌の方は、半日もすると髪の毛にべたつきを感じてくることがあります。

湯シャンをオススメできない人
脂性肌の人は毎日たくさんの皮脂を分泌するので、シャンプーで皮脂をしっかりと洗い流さないと、時間が経ったら皮脂で頭皮や髪がべとべとになってしまいます。
またあまり皮脂をずっと残していると、脂漏性皮膚炎という皮膚の炎症を起こしてしまいます。

毎日スタイリング剤を付ける人
特に整髪力が強力なスタイリング剤は、髪の毛にしっかりと皮膜を作って髪を形作るので、お湯で洗い流しても取れないものが多いです。
こういう整髪料はシャンプーを使ってしっかりと洗い流してあげる必要があります。
スタイリング剤が髪の毛にずっと残っていると、髪の毛に浸透している油分が落とし切れず頭皮のべたつきの原因になったり、頭皮かぶれの原因になることもあります。

スタイリング剤でも、整髪力がライトなリキッドタイプ等はお湯で流せるものもあります。
このあたりであれば湯シャンしても良いと思います。
脂性肌で頭皮や髪がべたべたになりがちの人
湯シャンは頭皮の皮脂や髪の毛に吸着した皮脂を70%程は洗い流してくれますが、それでも30%ほどの汚れや皮脂が残ってしまいます。
脂性肌の人は毎晩シャンプー剤を使ってしっかりと洗髪しても、朝には既に頭皮に脂を感じて、夕方には髪の毛はオイリーでべたべたになることもあります。
皮脂を取り除きすぎると皮表膜バリアが一時的になくなって頭皮に良くはないですが、それ以前にべたつきが多すぎると不快指数が増えるので、脂性肌の人に湯シャンはオススメではできません。

脂性肌の人は洗浄力が控え目のシャンプーで程よく皮脂を洗い流そう
脂性肌の人は皮脂を洗い流し過ぎても、残し過ぎても頭皮に良いとは言えません。
脂性肌の人は適度に皮脂を残した洗髪をするのが理想です。
湯シャンでは皮脂を十分に洗い流すことができず、洗浄力の強いシャンプーだと皮脂を洗い流し過ぎるので、洗浄力が控えめなシャンプーを使ってあげるのがベストです。
とはいうものの洗浄力の強い弱いの見分け方がわからない方もいらっしゃると思いますので、洗浄力のが強いシャンプー、控えめなシャンプーの見分け方をお話します。
洗浄力が強いシャンプーの見分け方
- ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Naが配合されている
- 値段500mlで1000円以下
ラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naいう界面活性剤はとても洗浄力が強い成分です。
さらに価格が安く抑えられており、脂をさっぱり洗い流して、さらに安価なことから一般に広く使われている界面活性剤です。

テレビCMでも流れているようなシャンプーはだいたいはラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naという成分が含まれているので、洗浄力がマイルドなシャンプー選びは、界面活性剤のことをあまり知らない人はちょっと難しいかもしれません。
そんな時はこれを見て洗浄力がマイルドなシャンプーを選んでみましょう。
洗浄力がマイルドなシャンプーの見分け方
- アミノ酸系をうたっているシャンプー
- 成分表示の上位にアミノ酸系の界面活性剤成分が表示されている
- 300mlで2000円以上
- ~グルタミン酸Na
- ~アラニンNa
- ~サルコシンNa
- ~グリシンNa
- ~タウリンNa
- スルホコハク酸ラウレス2Na
- ~ベタイン
- ココアンホ酢酸Na
- ラウリミノジプロピオン酸Na
シャンプー裏の成分表示の上位にこのような界面活性剤が上位に表示されているシャンプーは、洗浄力がマイルドなものが多いです。
中には『オレフィンスルホン酸Na』という洗浄力が強めの界面活性剤が配合されているアミノ系シャンプーもあります。
しかし成分表示の下位に表示されている分には、洗浄力の調整や水分と油分を混ぜる目的で配合されていることもあり、むしろ良い意味で使用されていることも良くあります。
またアミノ酸系洗浄成分がしっかりと配合されているシャンプーは少々高額で、300mlで2000円以上するようなものは良い商品が多いです。

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湯シャンって結局どうなの!?湯シャン向いている人は『乾燥肌』の人だけ
湯シャンが良い悪いの意見は様々ですが、湯シャンが向いている人は『頭皮が乾燥肌』の人だけかなと思っています。

乾燥肌の人は1日の皮脂量分泌量はそれほど多くないので、洗髪後1日たっても頭皮や髪がべたつくことはないので、湯シャンでも問題ありません。
だたし気を付けたところは、ずっと湯シャンだけしかしないのは止めた方が良いと言えます。
湯シャンは頭皮環境に合わない間違った洗い方をしてしまうと、最低限落としておきたい皮脂量を落とし切れないことがあります。

湯シャンをする上での注意点
脂性肌の人には湯シャンがおすすめできないことはお話しましたが、頭皮が乾燥肌の人はちょっと湯シャンにチャレンジしてみようかな?と思われた方もいらっしゃると思います。

スタイリング剤を付けた日は湯シャンだけではNG
ワックスやスプレーでスタイリングをしている方は、必ずシャンプーを使用しましょう。

スタイリング剤が残ったまま放置すると、成分が固まって髪から剥がれ落ちる際に、キューティクルを損傷して髪の毛のダメージの原因になります。
髪を美しく保つための湯シャンでもあるので、スタイリング剤を使った日はシャンプー使用して洗髪しましょう。
お湯の温度は33~36℃で、3~5分の洗髪を目安にする
湯シャンをする際は、湯温は33~36℃のぬるま湯で3~5分の洗浄を目安に洗髪しましょう。
温度が高すぎたり、時間が長すぎると頭皮だけに限らず、首や肩の皮脂を洗い流し肌荒れの原因になります。
温度メーターがない場合は、シャンーのお湯が冷たくなくがお湯感をあまり感じない程度(少し冷たく感じるくらい)が適温と考えてOKです。

湯シャンは頭皮の臭いの原因!2日~3日に1度はシャンプーをしよう
湯シャンは皮脂を7割程落とすことができますが、3割ほどの皮脂が残ってしまいます。
皮脂は残った時間が長いほど酸化してしまい、皮脂が酸化すると臭いを出すようになります。
またシャンプーをしないので、頭皮の常在菌という菌も残り続け、臭いのもとになってしまいます。

湯シャンのやり方

Step1 洗髪前に髪の毛をブラッシングをする
湯シャンをする上でブラッシングを事前にしておくことが重要です。
ブラッシングは湯シャンにかかわらず重要ですが、髪の毛を事前にブラッシングでほぐしておくことで、髪に付着したほこりやフケを除去しやすい状況を作ります。
後の洗髪の際に汚れも落ちやすくなり、洗い上がりがより綺麗に仕上がります。
Step2 湯舟で汗をかいておく
湯船で汗をかいて、毛穴から皮脂を浮かせておくことで、少しでも古い皮脂を洗い流すことができます。
他にはホット濡れタオルを頭に巻くなどで皮脂を浮かせて落としやすくするのも有効です。
Step3 33~36℃のお湯で3~5分洗髪する
湯シャンで洗髪する場合は、流水でしっかりとまんべんなく洗い流してあげます。
また十分にお湯を含ませた髪で頭皮を抑えて浮かすようなイメージで洗髪することで、より皮脂をしっかりと落とすことができます。
5分以上洗い流してしまうと、頭皮以外のパーツの皮脂を洗い流してしまうこともあるので、5分以下の洗髪を目安にしましょう。

まとめ
今回は湯シャンのメリット・デメリット・どんな方に向いているのか?等についてお話しました。
乾燥肌の方には湯シャンはありだという結論にしましたが、私の個人的な意見としては、湯シャンは乾燥肌の人にもオススメはしていません。
現代は欧米化した食生活で油が多めの食生活になっているので、乾燥肌の人も昔より減っていると思います。
また現代は清潔が優先される時代なので、頭皮や髪をシャンプーで洗わないのは良くない風潮にあります。
